自分で治せる!顎関節症イラスト版 健康ライブラリー

「ほほえみつくろ」_◎『自分で治せる!顎関節症』

自分で治せる!顎関節症イラスト版 健康ライブラリー(図書)

講談社 2014.4.10第1刷発行 木野 孔司監修 

 

ひと目で

わかる

イラスト図解

 

患者さんの8割に

そのクセがある!!

 

最大の原因は上下の歯を接触するクセ「TCH

 

コツをつかんで毎日取り組めば3ヶ月で治る!

気づいて離すTCHのコントロール法を徹底図解。

 

[主なポイント]

*二人に一人が経験する顎関節症。

「口を大きく開けられない」

「あごのまわりが痛い」

「口を開けるとあごが鳴る」が主症状

*「かみ合わせが悪いから顎関節症になる」という考え方は過去のもの

*かみ合わせ調整やマウスピース使用で悪化することも

*最大の原因はあごの関節や筋肉に負担をかけるTCHという歯の接触グセ

*対応の基本はTCHコントロールとリハビリトレーニングの二つ

*口を閉じて歯の位置を確かめる、自分でわかるTCHの見つけ方

*気づいて離す、効果抜群! TCHコントロールが成功する貼り紙法

*関節・筋肉を鍛えるリハビリトレーニングのすすめ

 

(本書カバーより)

 

 

 

参考資料:顎関節治療部より改変

顎関節に症状が出る人・出ない人

顎関節症はいくつもの因子が積み重なって、

症状が出てきます(多因子説)。

 

 

精神的問題

姿勢の悪さ

夜中の歯ぎしり

かみ合わせの悪さ

など、人によって、

関節や筋肉に負担をかける要因

種類やその大きさが違います。

 

また関節や筋肉の構造そのものにも、

人によって耐久力の大小があります。

 

 

要因を積み木に例えてみると、

人によって、

積み木の種類大きさが異なります。

 

 

積み木を重ねて、

その人の耐久力(総合耐久力)を超えてしまうと、

がまんできなくなり症状が出てきます。

 

 

同時に重なる場合は、

要注意です。

 

 

ある時期に積み木を一度に多く持っていたり、

身体の調子が悪くて耐久力が小さくなっていれば、

症状が出ます。

 

 

逆に、同じ負担でも、

                                      耐久力が大きければ、

症状は出ません。

 

 

これが、症状が出る人

出ない人のいることの理由です。

 

 

残念ながら、

それぞれの積み木の高さや、

個人の総合耐久力の大きさを計る方法は、

存在しません。

 

 

ですから、

夜中の歯ぎしり

かみ合わせの悪さの積み木を、

下ろしたとしても、

個人の総合耐久力の大きさを超えていれば、

症状は出てしまいます。

 

 

どの積み木が高いのか、

 

慎重に診査しなければなりません。

 

 

【顎関節症の治療について】

顎関節症の症状の改善の為には、

 

  日常生活でのリスクを減らす

 

  歯科医院で行う治療

 

が挙げられます。

 

 

具体的には:

 

  日常生活でのリスクを減らす

 

症状がなかなか軽くならない場合、

日常生活の中に症状を長引かせる個々の要因があるとも考えられます。

 

現在悩んでいる症状は、

ご自身の癖や習慣是正したり、

症状に対する適切な対処をすることで、

かなり軽くなる可能性があります。

 

 

ご自身がセルフマネージメントする姿勢を持つことで、

医療に参加する必要があります。

 

 

  歯科医院で行う治療

 

飲み薬や注射、スプリント療法、

超音波治療、低周波治療、開口訓練など、

セルフマネージメントの助けになるものになります。

 

関節鏡手術などの手術療法もありますが、

どうしても痛みがコントロールできない場合のみで、

全体の1%ぐらいしかありません。

 

 

セルフマネージメントが重要です。

 

 

一般的な注意点:

 

歯の食いしばりを必要とする動作は避けましょう

正しい姿勢を心がけましょう

頬杖うつ伏せ読書は避けましょう

に顎を動かす動作は避けてください

・あくびをする時には大きく口を開けずにすむようにしてください

関節や筋肉冷やし過ぎないようにしましょう

長時間の会話や、大きな口を開けて歌う動作は避けてください

爪、鉛筆などかむのはやめましょう

また、管楽器の演奏も症状が出ている時は避けてください

緊張の持続は、無意識のうちに全身の筋緊張を招き、

顎の筋肉も緊張します。

時折、緊張を開放することが必要です。

 

 

食事:

 

かみしめる必要のある硬い食品はさけて、

関節や筋肉に余計な負担をかけないように

・痛みが強い時は無理に行う必要はありませんが、

食物を咀嚼するときは

なるべく両側の奥歯を使ってください

長時間に渡って、ガムを噛んだり

噛み締めるのはやめましょう

 

 

就寝時:

 

睡眠不足は体の緊張を招いて

顎関節や筋肉リラックスできず、

歯ぎしりや食いしばりの原因になります。

睡眠をとりやすい環境を作り、

ご自身の体の睡眠と活動のリズムを知りましょう

うつ伏せで寝ると、

関節や筋肉を圧迫して

痛みが出やすくなるので、

なるべく仰向けで寝るように習慣づけましょう

 

 

スポーツ:

 

全身的な運動血液の循環を改善し、

筋緊張をほぐしてくれます。

ただし、激しい運動

強い噛み締めが必要なものは避けてください

・寒いところで行うスポーツの場合、

寒さで痛みが強くなる恐れがあります

・格闘技など打撲を受け易いスポーツも避けてください

・スキューバダイビングは比較的長時間マウスピースを噛み締め、

また関節や筋冷やす可能性があるため、

症状が出ている場合は避けてください

・ウインタースポーツも関節や筋冷やす可能性があるため、

症状が出ている場合は避けてください

 

関節や筋肉疲労するので、

たとえ調子のいい時でも

上記には十分注意してください。

 

 

参考資料:顎関節治療部より改変

http://www.tmd.ac.jp/dent/tmj/TMJtowa-J.htm